<第十三回大江戸うた祭り>に川中美幸、森山愛子、山本あき、ジェロら

<第十三回大江戸うた祭り>に川中美幸、森山愛子、山本あき、ジェロら

日本レコード商業組合が主催、東京のレコード店が集まって演歌を盛り上げる毎年恒例の<大江戸うた祭り〜ふれあいコンサート〜>第十三回が10月20日(金)に東京・北とぴあ さくらホールにて開催、中澤卓也、江戸小町、村木弾、浅野祥、エドアルド、ジェロ、山本あき、森山愛子、そして特別ゲストとして川中美幸の全9組が出演した。

関東の対象店舗で対象商品を購入し招待応募ハガキから抽選で招待された演歌ファンがあいにくの雨模様の中、会場を埋めたところで開演のベルが鳴る。司会者の呼び込みで本日の出演者全員が登場し、興隆連の和太鼓をバックに「東京音頭」を会場全体で歌いオープニングを賑やかに飾り第十三回<大江戸うた祭り>がスタートした。

客席に青いペンライトが光る中、一番手で登場したのは“ミラクルボイス”をキャッチコピーに2017年1月18日にデビューした中澤卓也がデビューシングルのカップリング「黄昏に」と表題曲「青いダイヤモンド」をフレッシュに披露した。作詞家・荒木とよひさの最後の愛弟子としてデビュー、出身地の江戸川区から名付けられたという江戸小町が二番手を務め、「酒場の案山子」と、ストレートな愛を歌った最新曲「ほの字のあんた」を客席からの暖かい手拍子とともに歌った。

中澤卓也

中澤卓也

江戸小町

江戸小町

写真をもっと見る

続いては秋田県出身で、建築関係の仕事から船村徹に直接テープを送って弟子入りしたという村木弾が<大江戸うた祭り>2回目の出演。デビュー曲「ござる〜GOZARU〜」と、4月にリリースした船村徹最後の作品で、師匠・船村徹が亡くなった次の日にレコーディングされたという「都会のカラス」を男らしく歌い上げた。ステージにマイクスタンドが運び込まれると仙台市出身、幼少から和太鼓・津軽三味線を学び、津軽三味線では数々の最年少記録から殿堂入りしている浅野祥が登場。花園直道のレコーディングに三味線で参加したことがきっかで歌手としてもデビューすることになったという異色の経歴から「八木節〜あっぱれ三角野郎」、宮城の民謡「斎太郎節」をモチーフにして作られた楽曲「斎太郎月夜」を三味線を演奏しながら熱唱する。前半の最後となるステージにはブラジル・サンパウロ出身のエドアルドが自身の生い立ちを歌った「母きずな」で登場、情感たっぷりに歌い上げると、デビュー2周年の前日というこの日、このステージに立てることに感謝を伝えると、発売されたばかりで海の男を歌った新曲「竜の海」をパワフルに披露した。

村木弾

村木弾

浅野祥

浅野祥

エドアルド

エドアルド

写真をもっと見る

デビュー10周年を迎えているジェロが大歓声で迎えられ、デビュー曲「海雪」で休憩を挟んだ後半戦の口火を切る。10周年記念で発売されたばかりの名曲をスペシャルアレンジの極上カバーを堪能できる2枚組アルバム『カバーズベスト』からボイスパーカッションのみで構成された「与作」の一節を披露し会場をわかせると、10周年記念シングルの「ひとり舟」を熱唱した。「あきちゃーん!」の声援で迎えられ、大きな花柄が艶やかなドレスでステージに上がった山本あき、7月に発売された『あきがたりⅢ』はオリジナル曲はもちろん、昭和歌謡にこだわったカバーが収録されている。「愛の旅人」と、同じキングレコードの先輩で亡くなったペギー葉山を思わせる青春歌謡で好調な新曲「桜の小径」で客席の歓声に応えた。韓国ドラマ「イ・サン」挿入曲として使用されている「約束」の日本語カバーで登場したのは森山愛子。多くの客席男性陣からの「愛ちゃん」コールと、人気の高さとキャリアを裏打ちするその歌唱力と、MCで喋る声のギャップに驚かされる。9月に発売された新曲で、森山を見出した水森英夫が作曲したご当地ソング「会津追分」を表情歌かな歌声で披露した。

ジェロ

ジェロ

山本あき

山本あき

森山愛子

森山愛子

写真をもっと見る

第十三回<大江戸うた祭り>の大トリを務める特別ゲストの川中美幸はヒット曲「二輪草」、没後10年・生誕80年の阿久悠が遺し、川中美幸の代表曲「豊後水道」で登場。「今日が今年一番喉の調子がいい」「色んな歌手が出演するイベントこそチャンス」や、当イベントの趣旨から「思い出(CD)は形に残しましょうね」、川中の母のお好み焼き屋によく行くという声援に「品の良い方だと思っていた」など会場を爆笑で包むトークも交えながら進行する安定のステージから一転、今月1日に母を亡くし、“ちょっと遠出をしてる”と表現した川中。盲目のシンガーソングライター・板橋かずゆきの作品で、青森・弘前さくら祭りをイメージし静かながらも絢爛に咲き誇る桜に、逝ってしまった人への想いを込めて作られた「津軽さくら物語」を涙ながらに歌い上げ、最後には40周年記念の集大成として発売された最新曲で、ぬくもりも憂いも喜びも詰まった「あなたと生きる」を熱唱、涙あり笑顔ありの圧巻のステージで9組の歌手が共演した第十三回<大江戸うた祭り>を締めくくった。

川中美幸

川中美幸

川中美幸

写真をもっと見る

<第十三回大江戸うた祭り〜ふれあいコンサート〜>

2017年10月20日(金) @東京・北とぴあ さくらホール
[ セットリスト ]
・全員
M1. 東京音頭
・中澤卓也
M1. 黄昏に
M2. 青いダイヤモンド
・江戸小町
M1. 酒場の案山子
M2. ほの字のあんた
・村木弾
M1. ござる〜GOZARU〜
M2. 都会のカラス
・浅野祥
M1. 八木節〜あっぱれ三角野郎
M2. 斎太郎月夜
・エドアルド
M1. 母きずな
M2. 竜の海
・ジェロ
M1. 海雪
M2. ひとり舟
・山本あき
M1. 愛の旅人
M2. 桜の小径
・森山愛子
M1. 約束
M2. 会津追分
・川中美幸(特別ゲスト)
M1. 二輪草
M2. 豊後水道
M3. 津軽さくら物語
M4. あなたと生きる

◆日本レコード商業組合 オフィシャルサイト

ただいま、記事の1/10ページ目です。