シンガー・ソングライターの遠藤賢司が死去、享年70歳

シンガー・ソングライターの遠藤賢司が2017年10月25日に胃癌のため、都内の病院で死去した。ファンからは、「エンケン」の愛称で親しまれ、「この宇宙に生きる 全ての人々は このたったの現在(イマ)永劫を そうそれぞれのリズムで 時には優しく 時には激しく 倦(ウ)まず弛(タユ)まず打ち続ける 純音楽家なのだ」というメッセージ(Facebookより)とともに、自らを純音楽家と称した。

『ほんとだよ/猫が眠ってる』(1969年)でシングルデビュー。1969年、1970年、1971年に行われた日本初の野外フェス「中津川フォークジャンボリー」に、3度すべて出演している。1972年に、三島由紀夫の割腹自殺について歌った「カレーライス」がヒット。当時のフォークソングブームを牽引し、その後、ロック、パンク、テクノなどの様々なジャンルを取り入れた独自のサウンドで独創的な世界観を築き上げた。

浦沢直樹の漫画『20世紀少年』の主人公である遠藤健児は、エンケンに由来するという縁もあり、映画『20世紀少年』にはゲスト出演もしている。長嶺高文監督の映画「ヘリウッド」(1982年)の主演や、宮藤官九郎監督の映画「中学生円山」(2013年)に出演するなど、役者としても活躍した。日本語ロックの草分け的存在としても知られ、その音楽人生は多くの伝説で彩られている。

年明けには、音楽葬を行われる予定となっている。

◆遠藤賢司 オフィシャルサイト