クミコ＆松本隆がニューアルバムLP盤発売記念トークイベント開催

クミコが松本隆とタッグを組んだ、「クミコ with 風街レビュー」のニューアルバム『デラシネ déraciné』LP盤の発売を記念し11月2日、東京・二子玉川蔦屋家電のラウンジスペースにてトークイベントを開催した。

ワインレッドの衣装を着たクミコが「今日はすごいことになりました。その張本人です。紫綬褒章を受章した松本隆さんです」と言って松本を呼び込み、紫綬褒章を受章することが決定した松本に「おめでとうございます」と花束を手渡すと、松本は照れたような感じで「ありがとう」と言って笑顔を浮かべた。その後、昭和歌謡に精通しアナログ盤のレコードコレクターとしても知られるクリス松村が進行役として登場し、「今日は紫綬褒章の報にびっくりしました。45年くらい前に作詩家になろうと思われたら、反対された方もいらっしゃったようで、今、いかがですか」と問うと、松本は「根拠のない自信があったんだね。やればできるんじゃないかなという自信だけでここまで来ました」と話して笑った。クリスは松本の作品の数々のレコード盤を大量に持参しており、松本の歌詞への熱い想いを語った。

ニューアルバム『デラシネ déraciné』についてトークが及ぶと、松本は「15年ぶりにフルアルバムをクミコと作りました。今回は本当に自分にまたフルアルバムが作れるかなと思ってやっていたら作れちゃいました」と話すと、クミコも「松本さんの言葉はいつも難しいと思ってやっている。どんどん詩と曲が出来上がってきて、一時は『どうなるかな。私でいいのかな』と思ってやっていたけど、（『デラシネ déraciné』収録曲の）『フローズン･ダイキリ』が出来上がってきて、やっとフィット感を感じるようになりました。『フローズン･ダイキリ』の中の主人公は自分に近くて、私のことを言っているみたいで」とクミコが話すと、松本が「『フローズン･ダイキリ』はクミコがモデルだから。ヘミングウェイが大好きで、ヘミングウェイの曲を書こうと思っていたら、クミコに引きずられて、主人公がクミコになっちゃった」、クミコは「この曲を聴いたときは嬉しくて涙が出ちゃった。すごくフィットしちゃったと言う感じになりました」また、クリスが同じく『デラシネ déraciné』収録曲の「不協和音」が好きだと話すと、クミコが「『不協和音』を好きだと言ってくれる方が多くて、この曲には魔力があると思う」と話すと、クリスは「この曲は誰もが歌える曲ではなくて、クミコさんの表現力がないとと思います。前向きになれる曲だと思います」と感想を述べた。

トークライブが終わると、松本とクリスが見守る中、クミコのミニライブが行なわれ『デラシネ déraciné』より、「不協和音」、「フローズン･ダイキリ」、「しゃくり泣き」の3曲を歌唱。最後にはCD、アナログ盤購入者との握手会も実施された。

クミコ with 風街レビュー『デラシネ déraciné』

2017年9月27日発売
COCP-40092 / 2,778円+税
※アナログレコードは11月3日（金・祝）レコードの日発売
[ 収録楽曲 ]
1. 不協和音（作詞：松本 隆 / 作曲：七尾旅人 / 編曲：冨田恵一）
2. 消しゴム（作詞：松本 隆 / 作曲：吉澤嘉代子 / 編曲：冨田恵一）
3. フローズン・ダイキリ（作詞：松本 隆 / 作曲：横山 剣 / 編曲：冨田恵一）
4. しゃくり泣き（作詞：松本 隆 / 作曲：村松崇継 / 編曲：冨田恵一）
5. さみしいときは恋歌を歌って（作詞:松本 隆 / 作曲:秦 基博 / 編曲:冨田恵一）
6. 枝垂桜（作詞：松本 隆 / 作曲：亀田誠治 / 編曲：冨田恵一）
7. セレナーデ（作詞：松本 隆 / 作曲：シューベルト / 編曲：冨田恵一）
8. 恋に落ちる（作詞:松本 隆 / 作曲:永積 崇 / 編曲:冨田恵一）
9. 砂時計（作詞：松本 隆 / 作曲：つんく / 編曲：冨田恵一）
10. 輪廻（作詞：松本 隆 / 作曲：菊地成孔 / 編曲：冨田恵一）

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