【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#43 作詞家・山口洋子の言葉

仲村瞳の歌謡界偉人名言集

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

男と女の関係に時効はないのよ

『山口洋子の慕情対談 魅力男五十人』(サンケイ出版/著・山口洋子)より

※この本は文字通り、山口洋子が藤本義一、立川談志、岡田真澄、タモリ、田淵幸一、荒木一郎、勝新太郎など、各界のいい男たち50人との対談を一冊にまとめたもの。今回の名言は、九重親方(元横綱・北の富士)と対談中の一言である。山口が「私、親方にオカ惚れした女性を知っているわ」というフリに九重親方はまんざらでもない様子で「チョンマゲを切ったので、もうもてないだろう」というようなことを言う。その流れで出た言葉である。他にも、「いい男は女に冷たい、また冷たいからいい男なのである。いい男は縛れない。縛れないからいい男なのである」、「ケンカもセックスも免許はいらない」など、山口の恋愛に関する名言には枚挙にいとまがない。

山口洋子(やまぐちようこ)
1937年5月7日生まれ、愛知県名古屋市出身。1957年、東映ニューフェイス(4期生)に選ばれる。その後、女優を断念し、銀座に伝説となったクラブ『姫』を開店する。1968年頃から作詞家としての活動を始める「よこはま・たそがれ」をはじめ、「夜空」「うそ」「ブランデーグラス」「北の旅人」「アメリカ橋」など、多くのヒット曲の作詞を手がける。特に、作曲家・平尾昌晃とのコンビでは、1960年代後半から1970年代前半の歌謡界において名曲を次々と生み出した。1985年、『演歌の虫』『老梅』で直木賞を受賞。2014年、死去。没後に、第56回日本レコード大賞・功労賞を受賞した。