好きなアーティストの歌いたい曲が、必ずしもヒット曲だとは限りませんよね。カラオケに入っていなくて、残念な思いをした方も多いと思います。JOYSOUNDは、マニアックな曲も多く、リクエスト配信にも力を入れているから、お目当ての曲に出会いやすいようです。というわけで、JOYSOUNDだからこそ歌える、隠れた名曲の数々をご紹介!
昭和35年発売
歌:朝丘雪路
作詞:嵯峨士郎
作曲:カルロ・ルスティケッリ
編曲:小野崎孝輔
レーベル:東芝レコード
イタリア映画界の巨匠ピエトロ・ジェルミ監督の最高傑作のひとつ『刑事』(昭和34年)の主題歌「死ぬほど愛して(Sinno me Moro)」を日本語カバーした曲。山下敬二郎が歌う、映画『バッファロー大隊』の主題歌「バッファロー・マーチ」との両A面シングルに収録されている。違う歌手が1枚のシングルで発売されるスタイルは、戦後から昭和30年代にかけて多く取り入れられていた。そういった日本の歌謡史も感じ取れるマニアックな選曲である。
「♪アモーレ アモーレ アモーレ ミオ」というフレーズが当時の日本人の心をとらえ、ヒデとロザンナの「愛の軌跡」(昭和43年)へと繋がっていく。サッカー日本代表の長友佑都選手が、タレントの平愛梨を「僕のアモーレ」(平成28年)と表現して流行語にもなった。このように、日本人にアモーレ好きの遺伝子を植え付けた元祖である。朝丘雪路だけでなく、岸洋子、淡谷のり子、伊東ゆかり、辺見マリなど多くの歌手がカバーしている。でもやはり、「♪あなたが 忘れられなくて 私の胸は もだえるの」なんて歌う、朝丘のささやくような甘えたような声が一番しっくりくる。
解説:卯村