音楽家の水橋春夫が死去、享年69

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ジャックスの元ギタリストで、横浜銀蝿やWinkの音楽ディレクターとしても活躍した、音楽家の水橋春夫が2018年8月5日、心不全のため死去した。

ジャックスは、1960年代後半に活動。日本のロックの先駆けとなったサイケデリックバンドであり、現在でもコアなファンが多い伝説的グループ。音楽評論家の黒沢進が「日本ロック史上最もカルト性の強いバンド」と称した。水橋は、1967年にジャックスに加入。セカンドシングル『マリアンヌ』のB面で、ファーストアルバム『ジャックスの世界』に収録された「時計をとめて」は作詞・作曲も手掛けている。同曲は後にカルメン・マキやWinkなどがカバー。

1968年、ジャックスをデビュー直後に脱退。その後はレコード会社のディレクターとして、アーティストの育成や音楽制作を担当した。歌謡グループをはじめ、アニメ、ロック、アイドル、ヒップホップ、アニメなど、様々なジャンルのアーティストや楽曲を世に送り出している。特に、1980年代の音楽シーンを牽引した。

ジャックスでの約2年のバンド活動と、約半世紀にも及ぶディレクター業を経て、2015年に水橋春夫グループというユニットでアルバム『考える才能』を発表。野外ロックフェスティバル<FUJI ROCK FESTIVAL ’15>にも出演する。2016年にはセカンドアルバム『笑える才能』をリリース。2018年8月12日には、渋谷La.mamaでライブ出演を予定していた。60代の後半から原点回帰ともいえる音楽活動を再開して生涯現役も示した、偉大な音楽家のひとりである。