【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#71 フォークシンガー・南こうせつの言葉

仲村瞳の歌謡界偉人名言集

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

「ああ、この歌はグッとくるな」とか、基準はそれだけかな。それがロックのプログレ派であろうがパンクであろうが関係なく

『MEG-net 【Mixture Entertainment Guide】』(南こうせつインタビュー/2014.2.24)

この名言の中にある“基準”というのは、インビュアーによる「ご自身の中で残しておこうと思うミュージシャン、音楽に共通するのはどういうものですか?」という問いへの答え。ちなみに、南こうせつは、インタビュー中、具体的なミュージシャンとして、ビートルズ、エルトン・ジョン、ニール・ヤング、ビリー・ジョエル、ボブ・ディランの名をあげている。この時(取材日/2013.12.23)、南は、デビューから45年の64歳。「我々世代は、それこそもう年金世代(笑)。それでもやっぱり大事なことは、少年時代にイメージした、あの頃に戻ることだと思うんです」という言葉も印象深い。

南こうせつ(みなみこうせつ)
1949年2月13日生まれ、大分県大分市出身。1970年、「最後の世界/むなしいうた」でソロデビュー。同年、フォークグループ南高節とかぐや姫を結成し、「酔いどれかぐや姫」をリリース。1971年、伊勢正三と山田パンダと共に、南こうせつとかぐや姫(第2期かぐや姫)を結成。1973年に「神田川」を発売し約160万枚を売り上げる大ヒットとなる。その後も、「赤ちょうちん」(1974年)と「妹」(1974年)が連続ヒット。1975年に、南こうせつとかぐや姫を解散しソロ活動を開始する。1976年、日本武道館にて日本人のシンガーソングライターとしては初となるワンマンライブを行う。ソロとしても「愛する人へ」(1977年)、「夏の少女」(1977年)、「夢一夜」(1978年)など、多くの名曲を生み出し続けている。日本音響研究所で分析によると、南の歌声は常人には聞こえない超音波が出ていて、“1/fゆらぎ”により癒し効果があることがわかっている。現在も、コンサートツアーを中心に精力的に活動中。