ピアニスト・編曲家の前田憲男が死去、享年83

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ジャズピアニスト、編曲家、指揮者、音楽監督として多くの作品に携わった前田憲男が、2018年11月25日に肺炎のため死去した。

1934年、大阪府生まれ。高校卒業後、プロのジャズピアニストとして活動を始める。1955年に上京。西條孝之介とウエスト・ライナーズ、猪俣猛とザ・サードをはじめ、数々の名門ジャズバンドに参加。1975年より深夜番組「11PM」にレギュラー出演し、広く名を知られる。編曲家としても活躍し、1978年に発売された、サーカスの「Mr.サマータイム」の編曲で、同年の日本レコード大賞編曲賞を受賞。編曲を担当した歌謡曲は他に、森進一の「冬のリヴィエラ」、小林旭の「熱き心に」(ストリングスアレンジ)などがある。

テレビ番組では「TBS歌のグランプリ」のテーマ曲、「ミュージックステーション」の初代テーマ曲、「ギミア・ぶれいく」のテーマ曲のほか、「11PM」「ミュージックフェア」「題名のない音楽会」などの音楽も担当。

2018年6月29日には、東京シビックホールでの公演<昭和を彩る伝説のスターたちに捧ぐ~越路吹雪、岸洋子、ザ・ピーナッツ、そして山口百恵~>に出演。雪村いづみ、岩崎宏美らも出演した豪華なステージで、見事な編曲にピアノ演奏、指揮も披露していた。

1981年に東京音楽祭最優秀編曲賞、1983年に日本レコード大賞最優秀編曲賞、南里文雄賞、2008年に日本レコード大賞功労賞、2014年に文化庁長官賞、2015年に岩谷時子賞特別賞を受賞。

日本のポップス界を牽引した巨匠である。

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◆前田憲男 オフィシャルサイト