【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#84 ギタリスト マーティ・フリードマンの言葉

仲村瞳の歌謡界偉人名言集

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

基本的にギターを弾くときは、ギタリストではなくボーカリストを意識しているんです。ギターで歌いたい、スウィングしたい

『Music Voice』(マーティ・フリードマン インタビュー/2018.3.7)より

マーティ・フリードマンが、全曲ギターで参加しつつプロデュースした『B:The Beginning THE IMAGE ALBUM』。今回の名言は、その制作背景に触れつつフリードマンの音楽やギターソロに対する思いなどを語ったインタビューからの抜粋である。『B:The Beginning THE IMAGE ALBUM』の最後に収録されている、アニメ『B:The Beginning』の主題歌「The Perfect World」のギターバージョンについて、インタビュアーがその印象を「ギターが歌っていますよね」と表現。今回の名言は、その言葉を受けてのマーティの反応である。なんと、マーティは十代の頃、ギターで演歌の歌い方の真似をしていたという。それが、「インストをやるときは、ボーカリストの存在としてギターを弾きます」という彼に影響を与えた。

マーティ・フリードマン
1962年12月8日生まれ、アメリカ合衆国メリーランド州出身。1976年、ロックバンドKISSのコンサートに衝撃を受けたことをきっかけにギターを始める。1979年、ハワイで生活をすることになり、日系人の聴いていた日本の音楽(特に演歌)に興味を持ちはじめる。1982年、ヴィクセンという名でレコードデビュー。1983年、ヴィシャス・ルモーアズの初代ヴォーカリストであるゲイリー・セント・ピアーらとハワイを結成。1987年、ギタリストのジェイソン・ベッカーとカコフォニーを結成。1988年、初のソロアルバム『ドラゴンズ・キス』を発表。1990年、伝説的ヘビメタバンドであるメガデスに参加。バンドの全盛期を支えた。2004年、日本に移住。相川七瀬のバックバンドのギタリストとして活動を始める。2005年、鈴木亜美のバックバンドのギタリストとして、念願だった「NHK紅白歌合戦」の出場を果たす。2006年、音楽番組『ROCK FUJIYAMA』(テレビ東京)にレギュラー出演。2016年、文化庁より日本遺産大使に任命される。2018年、日本政府からの依頼を受け、日本遺産のテーマソング「JAPAN HERITAGE OFFICIAL THEME SONG」を、東京フィルハーモニー交響楽団とのコラボレーションで制作。