山野楽器<ぎんざ演歌まつり>石原詢子が12月に発売の新曲も紹介

石原詢子

10月16日、東京・銀座の山野楽器本店にて<山野楽器 元祖“ぎんざ演歌まつり2019”秋の部>が開催された。100名ほど集まった観覧者は、一定期(8月6日から9月20日)に山野楽器で演歌・歌謡曲商品を購入した人の中から抽選で選ばれた。出演歌手は、松尾雄史、樋口侑希、石原詢子、伍代夏子の4組。

ここでは、石原詢子のコンサートの模様を紹介する。会場では、CDを購入すると石原との2ショット撮影に加え、サイン入りポスターやサイン入りのクリアファイルがプレゼントされるという嬉しいコーナーも。開演前から熱気がすごく、石原詢子の名前入りの黄色いハッピを纏ったコアなファンが、今か今かと開演を待つ。立ち見も出るほどの大盛況ぶりだ。

オープニングは、令和に入ってすぐの5月15日に発売された「通り雨」。今回、観覧者に配られた石原詢子のチラシの裏は、「通り雨」の歌詞カードになっていた。「この歌を覚えていて欲しい」という、強い想いが伝わってくる。石原は、昨年がデビュー30周年。「通り雨」は、その通過点ともいえる年を越えて発表された記念すべき一曲なのだ。はじめの間奏で、「じゅんちゃーん!」という男性からの熱い声援。石原が歌い終わるとすかさず、「じゅんちゃっん! きれいだよ!」と、また一声かかる。そこで、石原も「よく通る声でございますね」と返し、ファンとのさりげないコミュニケーションで会場を親近感のある温かいムードで包んだ。去ったばかりの台風19号についても触れ、「私が育った岐阜県は台風の進路に当たることが多く、幼い時は、台風がくると家族全員集まって夜を過ごしたものなんです。でも、一人で台風の時間を過ごしたのは人生で初めてだったんです。怖かったですね。通過してよかったです。今日はお集りいただき、ありがとうございます」と挨拶。

続いて、2018年4月に発売された、デビュー30周年記念シングルの第二弾となった「遥かな道」が披露された。石原が「♪遥かな道を〜」と歌えば、ファンが「じゅんちゃん!」と呼応し、息もぴったり。歌い終わると「まもなくまるっと31年です。好きだけど添えることができない切ない女心を歌った歌、または、皆さんが幸せになっていただけるような幸せ演歌、さまざまな曲を歌わせていただいておりますが、やっぱり、石原詢子を確立したのは、幸せ演歌ではないかと思います」と語りつつ、「たくさんある幸せ演歌の中でも、この曲は飛びきり気持ちが良くなって、皆さんがそんな気持ちになっていただけたら嬉しいなという気持ちで歌わせていただいております」と、3曲目の『しあわせの花』につなげ、歌唱中には手拍子が起こる。歌い終えてから、石原は「みなさまのお心が、幸せいっぱいになりますように」と客席に声をかけた。

12月11日に発売される新曲についても紹介。日本作詩家協会主催で、石原に合う詩を公募し、最優秀賞2作がCD化されるという企画が行われた。たくさんの応募から選ばれた曲のタイトルは「ひとり酔いたくて」。「今までにないタイプの歌です」と石原。出だしの部分だけをアカペラで歌うと、客席から感嘆の声が上がった。カップリングに選ばれた曲は「大阪おかん」で、「大阪のおばちゃんは本当にすごいです(笑)。そのすごさを歌った歌です。これもまた、今までの石原詢子にはないタイプの歌です」とのトークに期待も高まる。

4曲目は、詩吟の師範代でもある石原の詩吟の世界をテーマにした30週年企画アルバム『詢風〜詩吟の世界〜』の中から「明日坂」を披露。曲の途中に、詩吟「宝船」が入る。そこで、絶妙なタイミングでファンから「ニッポンいち!」という掛け声。詩吟の世界を垣間見ることができた。「♪愛の荷車 ふたりで引いて」と歌いながら、荷車を引く振り付けの手の動きが妙に艶っぽい。曲とともに、詩舞・剣舞の師範代である石原の“舞”におけるずば抜けた能力が感じられた。

ここで「通り雨」の歌い方をワンポイントレッスン。1番から3番まで通して、最初の行の「♪女は さみしいね 女は せつないね」という部分が聴かせどころだという。「♪女は~」と石原が、「♪さみしいね~」と観覧者がかけあいで歌って練習する一コマも。最後は、再び「通り雨」を、客席を巡りながら歌い、ファンからの握手にも答えた。途中からは、客席にもマイクを向け、皆で歌いフィナーレとなった。最後まで、石原とファンの息の合った温かみが感じられるステージだった。

取材・文:仲村 瞳


石原詢子 ニューシングル『ひとり酔いたくて』

2019年12月11日(水) 発売
MHCL-2836 / 1,300円(税込)
[ 収録楽曲 ]
1. ひとり酔いたくて
 作詩:吉井省一 / 作曲:岡千秋 / 編曲:南郷達也
2. ひとり酔いたくて(オリジナル・カラオケ)
 作詩:茂木けんじ / 作曲:岡千秋 / 編曲:南郷達也
3. ひとり酔いたくて(半音下げオリジナル・カラオケ)
4. 大阪おかん
5. 大阪おかん(オリジナル・カラオケ)
6. 大阪おかん(半音下げオリジナル・カラオケ)

石原詢子 シングル『通り雨』


2019年5月15日(水) 発売
MHCL-2804 / 1,324円(税込)
[ 収録楽曲 ]
1. 通り雨
 作詞:冬弓ちひろ / 作曲:岡千秋 / 編曲:南郷達也
2. こころに春を
 作詞:小金井一正 / 作曲:岡千秋 / 編曲:若草恵
3. 通り雨(オリジナル・カラオケ)
4. 通り雨(オリジナル・カラオケ 半音下げ)
5. こころに春を(オリジナル・カラオケ)

<山野楽器 元祖”ぎんざ演歌まつり2019”秋の部>

山野楽器 元祖”ぎんざ演歌まつり2019”秋の部
日程:10月16日(水)、24日(木)、28日(月)、29日(火)、30日(水)、31日(木)
会場:東京・山野楽器 銀座本店 7FイベントスペースJamSpot
商品購入者応募抽選による招待制イベント(※応募終了)
出演:
10月16日(水):松尾雄史 / 瀬口侑希 / 石原詢子 / 伍代夏子
10月24日(木):こおり健太 / 山川豊 / 森山愛子 / 岩佐美咲
10月28日(月):津吹みゆ&羽山みずき / 松前ひろ子 / ハン・ジナ / 北川大介
10月29日(火):うさぎ組(永井みゆき・上杉香緒里・山口ひろみ) / KANA / 真田ナオキ
10月30日(水):水田竜子 / 椎名佐千子 / パク・ジュニョン
10月31日(木):門松みゆき / 走裕介 / 多岐川舞子 / 若山かずさ

関連リンク

◆石原詢子 オフィシャルサイト
◆山野楽器 オフィシャルサイト