【レポート】走裕介、クリスマスディナーショーで、初挑戦のカバーやギターの弾き語りを披露

走裕介

走裕介が12月14日、東京・神楽坂のフレンチレストラン「ラリアンス」にて、<走裕介 クリスマススペシャルショー>を開催した。昼夜の2公演で、昼の部はオリジナル曲を中心に14曲を、夜の部はカバー曲を中心に16曲を披露した。走は、2019年にデビュー11周年を迎え、7月に発売した14枚目のシングル「知床挽歌」が、オリコン演歌・歌謡曲ランキング(8月5日付)で初登場1位を記録。前作「春待ち草」(2018年10月発売)に続き、2作連続で1位を獲得するという好調な年となった。

着物姿やドレス姿の華やかな女性達に、大きなクリスマスツリーで会場は華やかな雰囲気。昼夜各限定80席の客席には、この日のために作られた、走裕介オリジナルうちわ(「I♥走裕介」の文字入り)が置かれ、ファン達を喜ばせていた。

走裕介

昼の部は、ゴールドのスーツ姿で、杉本眞人が作曲を手掛けた8枚目のシングル「昭和縄のれん」からスタート。続けて、オリジナル曲の中から、「寄り添い月」「おんなの雪」「北列車」「北国フェリー」「街でひろったシャンソン」「北のひとり星」を歌唱。走と同じ北海道の出身の実力派サクソフォーン奏者・西尾貴浩をゲストに招いて、走のギター演奏とコラボレーションのコーナーでは、「霧の摩周湖」(布施明)、「TRUE LOVE」(藤井フミヤ)のカバーを披露。西尾は走のコンサートに度々参加しており、2人の息はぴったり。西尾のソロコーナーでは、「ケアレス・ウィスパー」をはじめ、「蘇州夜曲」「情熱大陸」などの名曲を美しい音色で聴かせた。後半はシルバーのスーツ姿で、クリスマスソング「クリスマス・イブ」の後、再びオリジナル曲コーナーとなり、「呼人駅」「故郷恋々」、最新曲のカップリング「網走港三番地」、最新曲「知床挽歌」を歌い上げた。

夜の部は、ブルーの輝くスーツ姿で登場し、「心凍らせて」(高山厳)からスタート。続いて、「いつもお世話になっていて、衣装もいただいたことのある大先輩の歌です」という紹介から、「夢追い酒」(渥美二郎)を熱唱。見事な歌いぶりに「イエイ!」「裕ちゃーん!!」といった声が上がる。「アメリカ橋」(山川豊)を歌った後には、デビュー当時に網走で同曲を歌った際のエピソードも明かされた。「その時に、師匠の船村徹先生がこれを聴いて、大激怒したんです。私はそういうつもりでは歌っていないんですが、『なんで走裕介にモノマネをさせるんだ!』と。僕は怒られなかったんですが、スタッフは大変ですよ。その日の打ち上げで、皆、凍り付いたらしいです(笑)」と振り返った。驚きだが、船村の弟子への愛が感じられるエピソードである。船村は電車が好きだったそうで、「家の中に線路を走らせていました。そんなことを思い出す1曲です」という紹介から「赤いランプの終列車」(春日八郎)、初披露となる「また逢う日まで」(尾崎紀世彦)を歌い、会場の熱気も高まる。「暑いですか? クーラーつけてもらいますね」とファン達を気遣う走。

ここで、会場に訪れていた作曲家の杉本眞人がステージに呼ばれ、走とのトークコーナーとなる。杉本は「走裕介、歌うまいよねえ。走裕介とは網走で一緒にお酒を飲ませてもらって。その時に、自分で言うのもなんですが、『昭和縄のれん』っていういい歌を書いたんですよ(笑)」と語り、走は「でも、テストで『走裕介がヘタクソだったら、これはやらねえ』と言われた、そんな思い出もあります(笑)」と語った。「先生の前で歌うのは緊張しますね!」と、走。杉本からのリクエストというデビュー曲「流氷の駅」と、2015年に発売された「昭和縄のれん」を魂の込もった歌声で熱唱した。

初披露のカバー曲では、もう1曲、クリスマスにぴったりの「白い恋人たち」(桑田佳祐)を美しいファルセットを効かせて歌唱。お馴染みのカバー曲「I LOVE YOU」(尾崎豊)にも大きな拍手と歓声が贈られた。サクソフォーン奏者・西尾貴浩と走のギター演奏のコラボレーションコーナーでは、「霧の摩周湖」(布施明)、「TRUE LOVE」(藤井フミヤ)をカバー。

走裕介

西尾のソロコーナーを挟んで、シックな黒のスーツ姿で颯爽と登場した走。沢田研二の大ヒット曲「勝手にしやがれ」に、テレビ番組「演歌の乱」(TBS)で走が歌い、歌唱力の高さが話題となったAIの「Story」、船村徹作品で北島三郎が「紅白歌合戦」で7回歌唱した「風雪ながれ旅」と、名曲のカバーをたたみかけ、会場を盛り上げた。終盤は、最新曲のカップリング「網走港三番地」と、最新曲「知床挽歌」で締めくくった。

この日のマスコミ向け取材で走は、「今年も1年早かったですね。10周年にかぶっていたというのもありますけれども、イベントを多くさせていただきました。7月に新曲『知床挽歌』を出させていただきまして、これも北海道の地元の歌ですから、思い入れが強かったかなというのはありますね。それをもって11年目でオリコンも1位をいただけたので、本当にいい楽曲に巡り合えたなと思います」と振り返った。

2020年は、2月11日に北海道北見市にて、<走裕介コンサート in 北見>、2月15日に滋賀県草津市にて、<2020 走裕介 新春ディナーショー>などが予定されている。

取材・文:仲村 瞳
写真提供:サンニュース

<走 裕介 クリスマス スペシャルショー2019>

2019年12月14日(土) @東京・神楽坂「ラリアンス」
[ セットリスト ]
昼の部
01.昭和縄のれん
02.寄り添い月
03.おんなの雪
04.北列車
05.北国フェリー
06.街でひろったシャンソン
07.北のひとり星
08.霧の摩周湖
09.TRUE LOVE
10.ゲスト・西尾貴浩ソロコーナー
11.クリスマスイブ
12.呼人駅
13.故郷恋々
14.網走港三番地
15.知床挽歌

夜の部
01.心凍らせて
02.夢追い酒
03.アメリカ橋
04.赤いランプの終列車
05.また逢う日まで
06.流氷の駅
07.昭和縄のれん
08.白い恋人たち
09.I LOVE YOU
10.霧の摩周湖
11.TRUE LOVE
12.ゲスト・西尾貴浩ソロコーナー
13.勝手にしやがれ
14.Story
15.風雪ながれ旅
16.網走港三番地
17.知床挽歌

ニューシングル『知床挽歌』

走裕介 / 知床挽歌
CDCOCA-17643 / 1,204円+税
[ 収録楽曲 ]
1. 知床挽歌
 作詩 高田ひろお / 作曲・編曲 蔦将包
2. 網走港三番地
 作詩 片桐ひと葉 / 作曲 水川ひろと / 編曲 石倉重信
3. 知床挽歌 (オリジナル・カラオケ)
4. 網走港三番地 (オリジナル・カラオケ)
5. 知床挽歌 (半音下げオリジナル・カラオケ)
6. 網走港三番地 (半音下げオリジナル・カラオケ)
7. 知床挽歌 (2コーラスオリジナル・カラオケ)
8. 網走港三番地 (2コーラスオリジナル・カラオケ)

関連リンク

◆走裕介 オフィシャルサイト