【ライブレポート】水森かおりが座長公演の千穐楽開催、岩佐美咲・辰巳ゆうととも共演

水森かおり


最新シングル『鳴子峡』(タイプA・Bが1月19日発売、タイプC・Dが6月9日発売)がロングヒット中の演歌歌手・水森かおりが7月11日、大阪・新歌舞伎座で座長公演<水森かおり公演>の千穐楽を開催した。

同公演は第1部<笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~>(作・演出:池田政之)、第2部<水森かおりコンサート in 新歌舞伎座>と題した芝居とコンサートの二本立てで、7月5日からスタートし、この日が千穐楽。7日間、全10公演にわたり行われた。

先に東京・明治座で6月18日から同27日まで上演し(10日間、全15回公演)、初日から大盛況のうちに幕を閉じたが、続く大阪・新歌舞伎座公演も初日から大賑わい。

第1部の芝居は、大正デモクラシーの華やかな東京で、雑誌記者を目指す男爵令嬢の女子大生・円条寺かおりが、特ダネ探しに奮闘しながら大騒動を巻き起こすドタバタ喜劇。岸田タツヤ、石倉三郎、三林京子のほか、同じ事務所の後輩歌手・岩佐美咲と辰巳ゆうとらと共演した。また日を追うごとに水森の演技力も増し、アドリブの応酬で笑いを誘うなど、共演者たちとの息もぴったり。喜劇らしく爆笑場面も随所にあり、最後まで専業の役者顔負けの演技を発揮してみせた。


水森かおり


<笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~>


第2部のコンサートでは、水森が歴代の「紅白」衣装を日替わりで着用するという試みも。千穐楽では2016年の「NHK紅白歌合戦」で着た白の衣装で、大ヒット曲「鳥取砂丘」や「熊野古道」、2019年の「紅白」で着た紫の衣装で「釧路湿原」「五能線」、最新曲「鳴子峡」など全13曲を熱唱し、「今日は『紅白』衣装をまた皆さまに楽しんでいただきましたが、今年も19回目の『紅白』出場を目指して『鳴子峡』で頑張っていきます」と、さらなるヒットを誓った。

途中、第1部の芝居で共演した岩佐と辰巳もステージに上がり、3人のコラボで大阪を舞台にした昭和の名曲カバーを歌唱。辰巳と「ふたりの大阪」、岩佐と「雨の御堂筋」をデュエットした後、3人で「大阪ラプソディー」を披露した。

続いて共演の辰巳が新シングル『誘われてエデン/望郷』の両A面曲「望郷」、岩佐が最新曲「右手と左手のブルース」を歌ってステージに花を添え、フィナーレは、2020年大みそかの「NHK紅白歌合戦」で着た巨大衣装を再現しながら前作シングル「瀬戸内 小豆島」を歌って客席を感動させた。


水森かおり、岩佐美咲、辰巳ゆうと


水森かおり


さらにカーテンコールでは、千穐楽だけの演出として芝居の出演者全員が再び登場し、ベテラン俳優の石倉は「初対面から非常に打ち解け合いまして、こういうこともあるんだなと…。歌い手さんとお芝居をさせていただくのは島倉千代子さん以来で40何年ぶりですが、華やかでいいですね。かおりんとは初対面から非常に打ち解け合いまして、こういうこともあるんだなと…」とコメント。

同じくベテランの三林は「コロナで舞台が1年以上空いたのですが、今回の舞台で幕が開いたとき、皆さんの手拍子で、なんと温かいお客さんたちだろうと、もう胸がいっぱいになってしまいました。若い人たちと走り回って、稽古場で大丈夫かなと思っていたのですが、なんとかまだいけそうです。また頑張ろうという勇気をこの公演でいただきました」と語った。

水森は「最初は、お二人とも厳しい方なんじゃないかなという印象があって、お稽古が始まるまでドキドキでしたが、本当に優しいお二方でした。今回、すごく楽しくできたのは、三林さんと石倉さんがしっかりと脇を固めてくださったからこそで、素人の私が楽しくできたのだと思います」と2人の印象を語るなど、それぞれが今回の公演について感想を述べた。その後、全員で最新シングル・『鳴子峡』のタイプDに収録のカップリング曲で、今回の芝居のエンディング曲として作られた「明日への扉」を歌唱し、最後まで客席を楽しませた。


<水森かおりコンサート in 新歌舞伎座>


後輩の岩佐と辰巳と共演した水森は「年齢差があまりない設定で、美咲ちゃんが18歳、ゆうとくんが20歳ぐらい、そして私が22歳なので、これでいいのかしらと(笑)。(衣装の)袴も短大の卒業式以来に着たのですが、何か違う自分を見るようで恥ずかしかったです。大きいリボンもつけたりして…(笑)。でも、すごく楽しかったです。今日は、最高の千穐楽を迎えることができました。プロの俳優の皆さまと一緒に舞台の上に立ってお芝居をするのがとても新鮮で、楽しくて、とても貴重な経験をさせていただきました。こういう大変な中、足を運んでくださって、頑張る力を与えてくださったお客さまに感謝の気持ちでいっぱいです。最高の千穐楽をありがとうございました」と大感激した様子。

水森のいとこ役を演じた辰巳は「今回、初めてお芝居に挑戦させていただきましたが、一日一日が毎日、違う緊張感があって、たくさんの皆さんに助けていただきながらチームワークや絆が深まっていくのを実感しました。みんなで一つのものを作っていく素晴らしさを、このお芝居を通じて学ばせていただきました」と述べた。

さらに水森のライバル記者役の岩佐は「水森先輩のライバルの役で、(『私は若いですが、お嬢さまは違います』)等々、失礼なことばかり言ってしまいましたので、今日ここでまとめて謝らせてください(笑)。(2年ぶりの芝居は)いっぱい、いっぱいの状態から始まったのですが、終わってみると楽しかったなと思いますし、いい経験をさせていただきました」と話した。

なお今回共演した岩佐は、8月13日に東京・なかのZERO(もみじ山文化ホール)にてデビュー10周年記念コンサートを、辰巳ゆうとは8月8日に東京・日本橋三井ホールにて単独コンサートをそれぞれ開催予定。水森かおりは、来る9月25日に東京・中野サンプラザホールでメモリアルコンサートを行う。


<新歌舞伎座公演「水森かおり公演」 第2部水森かおりコンサート in 新歌舞伎座>

2021年7月11日(日)@大阪府・新歌舞伎座
[ セットリスト ]
M1 鳥取砂丘
M2 大和路の恋
M3 熊野古道
M4 ふたりの大阪
M5 雨の御堂筋
M6 大阪ラプソディ
M7 望郷
M8 右手と左手のブルース
M9 高遠 さくら路
M10 釧路湿原
M11 五能線
M12 島根恋旅
M13 鳴子峡
M14 明日への扉
M15 瀬戸内 小豆島


(提供:サンニュース)


関連リンク

◆水森かおり オフィシャルサイト