名曲「遠くへ行きたい」のロングヒットで知られる歌手のジェリー藤尾が死去、享年81

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オールディーズや「遠くへ行きたい」(作詞:永六輔、作曲・編曲:中村八大)など歌謡曲の歌手であり、俳優としても活躍したジェリー藤尾が2021年8月14日、急性肺炎により死去した。

1940年6月26日生まれ、中華民国上海・日本租界出身。歌手、俳優、タレント。1957年、ジャズ喫茶でエルヴィス・プレスリーの「ハウンド・ドッグ」を飛び入りで歌ったところを、芸能事務所・マナセプロダクションにスカウトされる。1958年、水原弘とブルーソックスのシンガーとして日劇のウエスタンカーニバルで舞台デビューを果たす。

1959年、映画『檻の中の野郎たち』(監督:川崎徹広)で俳優デビュー。1961年、「悲しきインディアン」でレコードデビュー。1962年、シングル「遠くへ行きたい」が大ヒット。伝説的バラエティ番組『夢であいましょう』(NHK)の「今月のうた」に採用されたことで人気を呼ぶ。同曲は、1970年に旅番組『遠くへ行きたい』のテーマ曲としても使われ、デューク・エイセスをはじめ多くのシンガーに歌い継がれる日本のスタンダードとなった。

1962年頃、パップ・コーンズというバンドを率いてライブ活動もしている。そのバンドには、のちにドリフターズのメンバーとなる高木ブーと仲本工事もバンドマンとして参加していた。

1961年、映画『用心棒』(監督:黒澤明)に出演。1968年からはテレビドラマ『キイハンター』(TBS)に度々出演。映画やテレビドラマで俳優としても活躍を続けた。NHK紅白歌合戦には、1961年の第12回より3年連続で出場している。

テレビタレントとしてもお茶の間を賑わせ、コンサートやディナーショーなどで息の長い芸能活動を続けた。日本の芸能史にその名を刻むエンターテイナーのひとりである。