杉田二郎、17組の豪華ゲストを迎えデビュー50周年記念コンサート開催

杉田二郎、<デビュー50周年記念コンサート 〜人生の階段~>開催

(写真左から)山本コウタロー、伊勢正三、ビリーバンバン、太田裕美、高山厳、永井龍雲、因幡晃、細坪基佳、杉田二郎、イルカ、三浦和人、庄野真代、大野真澄、鈴木康博、堀内孝雄、渡辺真知子、尾崎亜美、森山良子

フォーク界のレジェンド杉田二郎が、都内、新宿文化センター大ホールにて、デビュー50周年記念コンサートを行った。

コンサート冒頭、ジローズの名曲「戦争を知らない子供たち」を共作した盟友、きたやまおさむが登場。「杉田二郎というのは、父親だと思う。男性的で、筋が通っている。だからこそ、50年間生き残って来れたんだと思うし、今も『戦争を知らない子供たち』を歌い続けていてくれることに、心から感謝しています。歌いにくい歌です。批判され、何を言われようが、歌い続けてくれる。歌が生き残るための条件なんです。」と杉田二郎を称えた。

今回のコンサートは杉田二郎のトリビュートコンサートになっており、司会のイルカ、三浦和人、細坪基佳の3人は、「日本のアーティストとしては、“ほぼ初”ですよ。」と杉田のパイオニア的存在を語った。1968年4月5日に大学在学中にジローズ(アマチュア)で「あなただけに/マイハート」を発売して、今年で50周年。1972年にジローズ解散後、フォーク界の兄貴として、ソロで活動してきた。その集大成ともいえるコンサートになる。

コンサートは2部制になっており、1部は杉田二郎の数あるヒット曲を全17組18名の杉田を慕うアーティストが熱唱した。2015年の5月に、脳出血から復帰したビリー・バンバンの菅原孝は、「こんなに話せるようになって、今は“リハビリ・バンバン”です。と会場を沸かせた。また「人力ヒコーキのバラード」を唄った尾崎亜美は、「高校生だった頃、わたしの幼くて脆い心は、いつも現実から逃げようとしていました。そんな時、この曲を聞いて勇気付けられました。」と話す。杉田とともに「青春の別れ道」を唄った庄野真代は、「フォーク少女だった高校生の時、おっかけでした」と元杉田二郎のファンであったことを明かした。伊勢正三とは杉田と二人で「涙は明日に」唄い、元ガロの大野真澄は杉田のデビュー曲の「あなただけに」を熱唱した。

2部は、杉田二郎ソロコンサート。2016年11月に50周年に先駆け発売したアルバム『やわらかい心』から、再録した「ジーンズとハーモニカ」で幕を開けた。その後、「ANAK(息子)」等ヒット曲と最新アルバムからの新曲を織り交ぜた、今の杉田だからこそできるコンサートになった。中でも「祈り~prayer~」は、森山良子とレコーディングした曲で10年ぶりにデュエットで盛りあがった。2部の終わりには今回のコンサートのテーマである「人生の階段」を歌い上げ、本編の幕を閉じた。

アンコールでは、世の中の子供たちが戦争のない世界で生きて行けますようにと祈りをこめて「戦争を知らない子供たち」を出演者全員と1,700名の観客と共に大合唱し、コンサートは本日の最高潮を迎え、最後の楽曲『あの歌を唄えば』で、約4時間半におよぶ、50周年コンサートは幕を閉じた。

今年4月で、デビュー50周年を迎えることができました。
振り返ってみると、20代では20代の悩みや喜び、30代では30代での出会いがあり、
それぞれの世代を、懸命に駆け抜けて来ました。
気が付いてみると、その日々の積み重ねの大事さを、今も凄く感じています。
昨年11月2日に、70歳(古稀)を迎えさせて頂きましたが、これからも音楽を益々楽しみたいと思っています。
今までは運動会の障害物競争に、夢中で参加していたような感覚でした。
これからは周りの景色をみながら、フルスピードではなく、ジョギングのようなゆっくりとしたスピードで音楽と向き合いたいと思います。

先日ある人から、ファンレターをもらいました。
「二郎さんの歌に出会い、勇気や元気や夢をいっぱいもらいました。これからも是非歌い続けて欲しい」
と手紙をもらい、いたく感動しました。
これからも応援して下さる皆さんの声を励みに、自分の歌を探して行きたいと思ってます。
見上げると人生の階段はまだまだ続いているから。

杉田二郎

◆杉田二郎 オフィシャルサイト