1984年にメジャーデビューし、紅一点・NOKKOのキュートでパワフルなボーカルやファッションが話題を呼び大ブレイクしたバンド、レベッカ。1985年12月25日のクリスマスに渋谷公会堂で行なわれた<REBECCA WORLD CONCERT TOUR ~Maybe Tomorrow>のライブ映像が劇場版『REBECCA LIVE’85 Maybe Tomorrow Complete』として生まれ変わり、6月25日に全国19劇場20スクリーン(動員3500名)にて一夜限りのプレミア上映が行なわれ、新宿バルト9ではメンバーによる初の舞台挨拶が行なわれた。
2015年8月に、20年振りのライブを行なったレベッカ。誰もが実現するとは思っていなかった再結成ライブは、3万枚のチケットに11万通の応募という反響を呼び、その年の音楽界でも大きな話題となった。また、2017年夏には実に28年振りとなるツアーの開催が決定している。レベッカのキャリアのなかでもターニングポイントとなったのが1985年11月に発売され、初のアルバムチャート1位を獲得した通算4枚目のアルバム『REBECCA IV~Maybe Tomorrow』。このアルバムを引っ提げて行なわれた1985年のツアー<REBECCA WORLD CONCERT TOUR ~Maybe Tomorrow>は、レベッカにとっても想い入れの強いツアーであり、そのハイライトともなる12月25日・渋谷公会堂でのライブは、デビュー2年目の大ブレイクの瞬間をとらえた伝説のステージとして語り継がれており、ブレイクのきっかとなった先行ヒット曲「フレンズ」を本編とアンコールで合わせて2回演奏された。今回の劇場版はそんな貴重な夜を記録したライブ映像であり、渋谷公会堂の感動パフォーマンスを完全収録した見逃せない映像となっている。
伝説の一夜から32年、ライブ全編の商品化を希望するファンの声が多く寄せられていた中、ついに全編ノーカット収録となる劇場版の編集を担当したのは、「フレンズ」「Raspberry Dream」などのミュージックビデオを手がけ、渋谷公会堂ライブの収録ディレクターも務めた板屋宏幸。奇跡的にも良好な状態で保管されていたカメラの素材とデジタルマルチテープなど、全ての素材を集め見事に現代に蘇らせることに成功した。ライブ音源のリミックスは、マドンナをはじめ、ジャネット・ジャクソン、ホイットニー・ヒューストン、坂本龍一、宇多田ヒカルらの一流アーティストを手掛けてきた音楽プロデューサーでありミックスエンジニアのGOH HOTODAが担当。遂に全貌が明らかになり、あの日のセピアな記憶がクリアな記録となって再現された。
6月25日新宿バルト9で行なわれたプレミア上映前に、レベッカのメンバーによる初の舞台挨拶も行なわれた。NOKKO(Vo)、土橋安騎夫(Key)、高橋教之(B)は、大きな拍手と歓声に包まれ少し照れながら微笑を浮かべてステージに登壇(小田原豊(Dr)はスケジュールの都合により欠席)。400人満員の観客が見守るなか、1985年12月25日の会場でも取材した音楽評論家・田家秀樹の司会進行でスペシャルトークがスタートした。
NOKKO「じつは今回、人生で初めて自分たちの映像作品を観ました。あらためてDVDで観ると私たち凄かったんですね。この頃はまだ『Raspberry Dream』やってないんだぁ~って、ビックリしました!(笑)」
土橋「出来てないかな(笑)。こうやってきちんと過去のライブ映像を観る機会はなかったからね」
NOKKO「あんまり振り返るようなバンドじゃなかったもんね」
高橋「32年前ですか。やっぱり若いですよ! 曲間も演奏も余裕とスキがなくて勢いがあってイケイケですよね」
NOKKO「このツアーはレベッカとしてバンドの若いエネルギーが一番ピークの時だから」
土橋「ツアー中にどんどん注目されるようになって、この夜は渋谷公会堂に人があふれていたのを想い出しますね。あとNOKKOがすごくしゃべってますね。MCが多いもん。」
高橋「とにかく若かったですね(笑)!」
ライブのテーマとなった通算4枚目のアルバム『REBECCA IV ~Maybe Tomorrow~』を制作エピソードの話題になると当時の想い出をNOKKOが回想した。「女の子を歌った歌詞をメンバーが理解してくれたのが嬉しかったですね。そういえばCBS・ソニー(当時)の信濃町スタジオで歌詞を書いている時に、たまたま米米CLUBのカールスモーキー石井さんたちが近くでワイワイしていたので、“今、私、詞を書いているからちょっと黙ってて!”って怒ったらしいんです。先日カールスモーキーさんにお会いした時に言われたんですけど、でも私、全然覚えてなかったです」と明かして、土橋、高橋を含む会場が爆笑に包まれた。スペシャルトーク後にはメンバー3人が客席に向かい、詰めかけたファンと一緒に「フレンズ!」のかけ声で記念撮影。「ファンもレベッカもみんなで成長しましたね(笑)!」(NOKKO)。32年前のクリスマスと同じようにファンにとっても忘れられない日となったようだ。
撮影◎山本佳代子
2017年7月26日発売
MHBL 317~318 / 6,000円+税
DVD2枚組
[ 収録内容 ]
DISC1:1985年12月25日『REBECCA WORLD CONCERT TOUR ~Maybe Tomorrow in 渋谷公会堂』
1. HOT SPICE
2. 76th STAR
3. 蜃気楼
4. ヴァージニティ
5. LONDON BOY
6. ステファニー
7. COTTON TIME
8. フレンズ
9. MAYBE TOMORROW
10. WILD EYES
11. ボトムライン
12. ガールズ ブラボー!
13. プライベイト・ヒロイン
14. ラブパッション
15. フリーウェイ シンフォニー
16. ラブイズCASH
17. フレンズ
18. 瞳を閉じて
DISC2:1986年11月1日『早稲田大学Secret Gig「REBECCA SPECIAL LOVE LETTER」』
※1986年11月に早稲田大学で行なわれたシークレットギグを全編収録
2017年7月26日発売
MHJL-17 / 4,500円+税
[ 収録曲 ]
A面
1. HOT SPICE
2. プライベイト・ヒロイン
3. Cotton Time
4. 76th Star
5. 光と影の誘惑
B面
1. ボトムライン
2. ガールズ ブラボー
3. フレンズ
4. LONDON BOY
5. Maybe Tomorrow
2017年7月25日(火)・26日(水) 大阪フェスティバルホール
2017年8月15日(火)・16日(水) 中野サンプラザホール
2017年8月18日(金)・19日(土) 愛知県体育館
2017年8月26日(土) 仙台サンプラザホール
2017年8月31日(木)・9月1日(金) 日本武道館
チケット代金:9,800円(税込)
一般発売開始:6/24(土)