作詞家の山川啓介が肺癌のため死去、享年72歳

作詞家の山川啓介が、2017年7月24日、肺癌のため長野県佐久市内の病院で死去した。

長野県佐久市出身。作詞の他に、訳詞家、脚本家、音楽構成家、舞台構成家などとしても知られる。青春学園ドラマ「飛出せ! 青春」(1972年 / 日本テレビ)の主題歌である「太陽がくれた季節」(1972年 / 青い三角定規)をきっかけに作詞家として本格デビュー。

その後、「われら青春!」(1974年 / 日本テレビ)の挿入歌「ふれあい」(1974年 / 中村雅俊)、「火曜サスペンス劇場」(1981年~2005年 / 日本テレビ)のエンディング曲に使われた「聖母たちのララバイ」(1982年 / 岩崎宏美)など、人気テレビドラマの主題歌や挿入歌の歌詞を多く手掛ける。

矢沢永吉(「時間よ止まれ」、「チャイナタウン」他)、郷ひろみ(「哀愁のカサブランカ」他)、など多くのアーティストに作品を提供している。また、本名の井出隆夫の名義で、「北風小僧の寒太郎」(1974年)や「ありがとう・さようなら」(1985年)など、幼児向けの作品も多く残している。子供向け番組「おかあさんといっしょ」(1959年~ / NHK)では、番組内の楽曲の作詞の他、脚本と構成も担当した。日本の歌謡界において幅広いジャンルで活躍した、異彩を放つ作詞家であった。