作曲家・映画音楽家の木下忠司が死去、102歳

テレビ時代劇『水戸黄門』(1969年 ~2011年)で主題歌「あゝ人生に涙あり」の作曲や映画『喜びも悲しみも幾年月』(1957年)などの映画音楽で知られる木下忠司が、2018年4月30日に自宅で老衰のため死去した。

木下忠司は、映画監督の木下恵介の弟で、1946年、映画『わが恋せし乙女』で映画音楽家としてデビューした。1949年、映画『破れ太鼓』では、音楽を担当しつつ、作曲家を志す若者役で俳優として出演。自身が作曲した主題歌を歌った。他に、日本初の総天然色映画『カルメン故郷に帰る』(1951年)、映画『伊豆の踊子』(1954年)、映画『トラック野郎』シリーズ(1975年~、10作品中8作品)など、携わった映画は50作品以上。テレビドラマでも、担当した作品は、『木下恵介アワー』(1968年~1973年)をはじめ、『特捜最前線』(1977年~1987年)、『鬼平犯科帳』(1980年)など、30作品を越える。

戦後の日本における映画音楽の礎を築き、その物語とともに広い世代の心に残る音楽を提供した偉大な人物である。

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