【詳細レポート】氷川きよし、デビュー20周年記念コンサートで24,000人を魅了「人生を懸けて伝えていきたい」

氷川きよし

7月11日(木)・12日(金)に、<氷川きよしデビュー20周年記念コンサート2019 〜龍翔鳳舞〜>が日本武道館で開催された。11日の夜と12日の昼夜3公演で約24,000人を動員。氷川の5周年、10周年、15周年コンサートに続いて4度目となる日本武道館公演は、24人編成の豪華バンドの演奏で、様々なジャンルのオリジナル曲全42曲が披露された。

ここでは、12日の昼の部の模様をレポートする。当日は、小雨が降る中、開場の1時間前には氷川ファンによる長蛇の列が開場を待ちわびた。開場後の場内は、ファンが埋め尽くし、最新曲「大丈夫」のBGMに合わせて手拍子が起こる和やかな雰囲気の中、突如暗転。稲妻の音が響くと、龍が天に昇る映像が流れ、ステージ後方の扉から金の龍をまとった氷川が登場。龍をイメージしたグリーンの衣装で、5メートルの高さへリフターで上がり、20メートルの尾をたなびかせて、公演タイトルでもある未発表曲「龍翔鳳舞」を歌唱。続いて、赤い花の衣装で、未発表曲「それぞれの花のように」、ゴールドのスパンコールの衣装で、「勝負の花道」、「さすらい慕情」などを続けて歌い上げた。「星空の秋子」、「純子の港町」では会場の“きよしコール”の息もぴったり。

氷川きよし

9曲を歌い終え、「皆様、ご挨拶が遅くなりました。今日は、平日のお忙しい中、お足元の悪い中、氷川きよし20周年のコンサートへようこそお越しくださいました。自分一人の力では何もできなかったんですけども、今日お越しの皆さん、全国のファンの皆さん、スタッフの皆さんに氷川きよしを支えていただいて、今日の日を迎えることができました。本当に感謝の気持ちでいっぱいでございます。ありがとうございます。」と挨拶。続けて、このコンサートについて、「どういう構成にしようかと色々考えて、歳の数だけ歌いたいなと思いまして、42曲歌うんですよ。昨日は17時に始まって、終わったのが20時半。3時間にはなるんです。皆さん大丈夫?(笑)」と呼び掛けると「大丈夫―!!」と大きな歓声が起こった。「今回はおこがましいのですが、“7色の氷川きよし”を表現したいと思いまして、演歌はもちろんですけど、様々なタイプの歌が登場します。全曲オリジナル曲です。42曲、完唱したいと思いますので、どうぞ、よろしくお願い致します。」と語った。

氷川きよし

作詞家のなかにし礼と作曲家の平尾昌晃が手掛けた「櫻」と、そのカップリング曲「出発」(同じく、平尾・なかにしの作品)を歌い終えると、司会の西寄ひがしが登場。西寄は専属司会を務めて19年という、氷川ファンにはお馴染みの人物。氷川の日本武道館公演について、「5周年の時は360度ぐるーっとファンの皆さんにお越しいただき、センターステージに、10周年の時は大宇宙から隕石とともに登場したきよしさん、15周年の時はペガサスに乗っての登場でした」と振り返った。

氷川きよし

続いて、着流し姿で登場し、「大丈夫」に、「きよしの令和音頭」、「きよしの数え唄」、「きよしのズンドコ節」、「最上の船頭」を歌唱。スクリーンには氷川の過去の映像とともに、受賞記録やミュージックビデオのダイジェスト映像が流された。股旅もののコーナーでは、過去の映像をバックに、「近江の鯉太郎」、「大井追っかけ音次郎」、「ちょいときまぐれ渡り鳥」などを歌い、「番場の忠太郎」の語り部分では、熱のこもった演技で歌の世界へと引き込んだ。

氷川きよし

紋付袴に着替えて、「男花」、「春嵐」、「一剣」などのロック演歌を、洋装では、「咲いてロマンティカ」、「ときめきのルンバ」、「情熱のマリアッチ」などのラテン歌謡をたたみかけるように歌い、会場の熱気も最高潮。ロックなエレキギターとドラムのイントロで「限界突破×サバイバー」が始まり、ボディスーツ姿で登場した氷川は、4メートルの高さのクレーンに乗り、ヘッドバンキングも見せながら熱唱した。

氷川きよし

氷川きよし

うって変わったTシャツ姿では、氷川唯一のラブバラードだという「Jewel」を歌い、「20周年を迎えて、ますます大好きな歌をたくさん歌っていきたいです。自分は詞を読むときに“この言葉を伝えたいな”とか、“この言葉を多くの方の耳に届けたいな”という思いになるんです。これからも自分の人生を、この命を懸けて、せっかく生まれてきたのだから、伝えていけるものを伝えて、この人生を全うしたいなと思います。」と歌への思いを語った。

氷川きよし

終盤は、今の氷川きよしの心情を歌ったという「ペガサス」を、「自分は生きていても意味がないなと思っていた、小学校や中学校の頃の自分にこの言葉をかけてあげたかった。」という思いが込められた「メトロノーム」を歌唱。「メトロノーム」の2番では、涙ぐむ表情も垣間見せた。最後の曲は、GReeeeNが提供した「碧(あお)し」。同曲は、氷川のデビュー日である2月2日から歌詞が始まる、ラストナンバーにふさわしい名曲だ。

氷川きよし

アンコールでは、天使の衣装で登場した氷川が、未発表曲の「あなたがいるから」を、4メートルの高さの空中ブランコに乗って歌唱。途中、マイクをはずし、アカペラで歌う場面にも会場中が引き込まれた。曲の終わりにはキャノン砲が発射され、キャノン砲とともに舞ったリボンに氷川の感謝のメッセージが書き込まれていたのも嬉しい演出である。「全部自分をぶつけて歌いました。最後ははしゃいで終わりましょう!」と、ダブルアンコールでは「大丈夫」をファンと共に歌い会場は一体感に包まれた。氷川の年齢にちなんだ42曲に、未来につながる1曲を加えた43曲を、堂々の歌唱で見事に歌い切った。

氷川きよし

<氷川きよしデビュー20周年記念コンサート2019 〜龍翔鳳舞〜>

2019年7月12日(金) @東京・日本武道館
[ セットリスト ]
01. 龍翔鳳舞
02. それぞれの花のように
03. 勝負の花道
04. 星空の秋子
05. さすらい慕情
06. あの娘と野菊と渡し舟
07. みれん心
08. 赤いシャツ着て
09. 純子の港町
10. 櫻
11. 出発
12. 大丈夫
13. きよしの令和音頭
14. きよしの数え唄
15. きよしのズンドコ節
16. 最上の船頭
17. 箱根八里の半次郎
18. 近江の鯉太郎
19. 月太郎笠
20. 大井追っかけ音次郎
21. 花の渡り鳥
22. 三味線旅がらす
23. ちょいときまぐれ渡り鳥
24. 番場の忠太郎
25. 男花
26. 春嵐
27. 一剣
28. 風の男(カゼノヒト)
29. 男の絶唱
30. 白雲の城
31. 咲いてロマンティカ
32. ときめきのルンバ
33. 愛しのテキーロ
34. 虹色のバイヨン
35. 酔わせてオルホ
36. 情熱のマリアッチ
37. 限界突破×サバイバー
38. Jewel
39. 冬のペガサス
40. メトロノーム
41. 碧し
【アンコール】
42. あなたがいるから
【ダブルアンコール】
43. 大丈夫

20周年記念コンサート

9月6日(金) 大阪・大阪城ホール

ニューアルバム『新・演歌名曲コレクション9 −大丈夫・最上の船頭−』

2019年6月4日発売

氷川きよし / 新・演歌名曲コレクション9 −大丈夫・最上の船頭− Aタイプ
■Aタイプ 初回完全限定スペシャル盤
CD+DVD:COZP-1560~1 / 3,333円+税 
※豪華歌詩ブックレット
※ステッカー封入(Aタイプ絵柄)

氷川きよし / 新・演歌名曲コレクション9 −大丈夫・最上の船頭− Bタイプ
■Bタイプ 通常盤
CD:COCP-40900 / 2,870円+税
※豪華歌詩ブックレット 
※ステッカー封入(Bタイプ絵柄)

[ 収録楽曲 ]
01. 大丈夫
 作詩:森坂とも/作曲:水森英夫/編曲:石倉重信
02. 大阪とんぼ
 作詩:さいとう大三 作曲:桧原さとし 編曲:石倉重信
03. 雨がやんだら
 作詩:なかにし 礼/作曲:筒美京平/編曲:矢田部 正(オリジナル歌唱:朝丘雪路)
04. 雨とルージュ
 作詩:かず 翼/作曲:国安修二/編曲:佐々木 章
05. うそ
 作詩:山口洋子/作曲:平尾昌晃/編曲:矢田部 正(オリジナル歌唱:中条きよし)
06. おんなの情(おも)い
 作詩:さいとう大三/作曲:四方章人/編曲:石倉重信
07. 最上の船頭
 作詩:松岡弘一/作曲:水森英夫/編曲:伊戸のりお
08. 命くれない
 作詩:吉岡 治/作曲:北原じゅん/編曲:石倉重信(オリジナル歌唱:瀬川瑛子)
09. 兄弟仁義
 作詩:星野哲郎/作曲:北原じゅん/編曲:石倉重信(オリジナル歌唱:北島三郎)
10. 海の匂いのお母さん
 作詩:田村和男/作曲:船村 徹/編曲:石倉重信(オリジナル歌唱:鳥羽一郎)
11. 百万本のバラ
 作詩:A. Voznesensky/訳詩:松山善三/作曲:R. Pauls/編曲:佐藤 準(オリジナル歌唱:久米小百合)
12. メトロノーム
 作詩:かず 翼/作曲:永井龍雲/編曲:住友紀人
13. ありがとうの歌
 作詞・作曲:大田黒裕司/編曲:住友紀人

Aタイプ特典MV
「大阪とんぼ」「雨とルージュ」

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◆氷川きよし オフィシャルサイト