【月刊ミュージック☆スター】巻頭スペシャルインタビュー：竹島宏「ノン・ジャンルのたたずまい」

2017年6月29日歌謡情報

5作品連続オリコンチャート1位（オリコン週間シングル演歌・歌謡曲ランキング）に輝く中で、デビュー15周年を迎えている竹島宏。彼のたたずまいは、変幻自在な風のようです。15周年記念シングル第2弾「月枕」では、涙をそっとかわかしてくれる夜風のごとく。カップリング曲「生きてみましょう」では、額から流れ落ちる汗を吹き飛ばす涼風のごとく。別のカップリング曲「風めぐり」では、心に沁みるやさしい潮風のごとく。そして、7月リリースのDタイプカップリング曲「霧雨のタンゴ」では、ショーウインドウの並木道を一緒に歩く、小さなつむじ風のごとく。風は飄々とやってきて、時にはやさしく、時には力強く、時には幻想的に、リスナーを包んでくれるのです。クールでやさしい彼の魅力をたっぷりとお届けします。

取材・文／吉岡洋美
撮影／大崎聡
取材協力／OnJapan CAFÉ

試行錯誤の15年があって「こういう歌を歌えば、竹島宏の良さが出る」という感触がつかめました

今、いちばん素直に歌の表現ができている

ーー今年、デビュー15周年を記念してリリースされたシングル「月枕」が好調ですね。

竹島　ありがとうございます。演歌チャートで今回初めて2週連続1位になりました。どのキャンペーン先を訪ねても、お客さまが増えていて輪が広がっていると実感しています。「月枕」は女性の切なさが美しい詞とメロディーで表された作品。歌い始めてから聴いてくださるお客さまによりインパクトある歌としてお届けしようと、ちょっとした振り付けをつけていただいたんです。簡単なフリでも歌いながらは難しいものなんですが、「『月枕』の世界がより楽しめる」と、ファンの方も喜んでくれています。

ーーますます好評ですね。そんななか、７月5日には「霧雨のタンゴ」との新カップリング盤も発売されます。

竹島　実は「霧雨￨」は、A面候補曲だったんです。でも15周年記念シングルということで、A面に匹敵するこの作品がカップリング曲になりました。これまでのカップリングとはまた違って、スピード感のある歌で、僕もリズムにのってストレートに歌っています。

ーーそうしたリズム感ある歌やしっとりした歌も含めて、「演歌」「歌謡曲」というジャンルに縛られていないのが竹島さんの魅力ですね。

竹島　それは多分、デビュー時、僕自身が明確なジャンルをもつ歌い手じゃなかったからだと思います。この15年、過去の歌を振り返って聴いてみると、演歌からムード歌謡、バラードと、さまざまな歌で育てていただいた。同世代のなかでも、これだけ色の違う歌をシングル曲にしてきた男性歌手はいないような気がします（笑）。それが、この数年前から「こういう歌を歌えば、竹島宏の良さが出る」というところが見つかった。今、僕自身、いちばん、素直に歌の表現ができていると思うんです。いうなれば、この15年は試行錯誤しながら作品づくりをしてきた年月だったんですね。その自然の流れのなかで、「ジャンル」にとらわれない今の自分ができてきた、と感じています。

巻頭スペシャルインタビュー：竹島宏「ノン・ジャンルのたたずまい」の続きは「月刊ミュージック☆スター」本誌にてお楽しみ下さい！